発売直後に購入し、使いはじめて約1年間が経過したボーズのノイズキャンセリング・イヤフォン『BOSE QuietComfort20i』についての感想をまとめてみました。
ボーズ(BOSE)は、ノイズキャンセリング技術(NC)の開発で30年の歴史を持つというパイオニアで、ヘッドホンの「QuietComfort」シリーズは、長年に渡り高い評価を得ているようです。
そのボーズが、はじめて「インイヤータイプ」のNCイヤフォンを開発したのが、この『BOSE QuietComfort20i』です。
音楽の再生はもちろん、iPhoneでの通話・リモコン操作にも対応し、「Made for iPod/iPhone/iPad」も取得しています。
付属品には、旅行などに便利なキャリングケースと充電用ケーブル、イヤーチップ(S・M・L)が含まれています。
ノイズキャンセリングは、周囲の騒音をマイクで拾い、その逆の音を出すという仕組みになっています。
マイクを内蔵しているためか、イヤフォン本体は同社のNC無しのモデルよりもやや大きめです。
イヤーチップはボーズ独自の「StayHear+」というものを採用。
見た目は変な形ですが、使ってみると圧迫感がなく、しかも外れにくいという印象です。
NCのための信号処理は、充電式のコントローラで行います。
microUSBのケーブルを使い、約2時間でフル充電が完了。スペック上は約16時間使用できるとされています。
残り3時間になるとインジケーターのLEDが点滅してお知らせしてくれますが、家に帰ってきたらとりあえず充電するという習慣をつけておけば、バッテリー切れを防げます。
使用中にバッテリーが切れても、通常のイヤフォン(NC無し)として使用できまます。
コントローラはブラグに近い方に位置しています。
iPhoneを操作する際や、ポケットに入れたりする時は、iPhoneの背面に重ねるようにするとジャマになりません。
まるで別世界のような静寂
肝心のノイズキャンセリングの性能は、まさに「圧倒的」という言葉がピッタリです。
とくに電車・地下鉄などで使用すると、自分だけ別の世界にいるような感覚になるほどです。
周囲の音が全く聞こえなくなる訳ではなく、イメージとしては遠くの方で小さく聞こえるような感じでしょうか。
周囲の音を聞きたい時は、リモコンの横にあるボタンでNCを一時的にオフにすることができます。
急に車内アナウンスが流れたときなど、コントローラの電源よりも、手元にあるボタンでオフにできるので便利です。
飛行機で圧倒的な性能を発揮
電車でもかなりの消音効果を体感できますが、より実感できるのが飛行機で使用するときです。
同社のNCヘッドホンは元々パイロット用に開発された歴史があり、またビジネス・ファーストクラスで貸し出されているというのも頷けます。
航空機のエンジン音は、乗っていると耳が慣れてしまって気付かないものですが、実はかなりの音量で、しかもフライト中ずっと耳に入ってきています。
それがこのイヤフォンをして、NCのボタンをオンにした瞬間に、体感として10分の1程度にまで軽減されます。
周囲がうるさいとついついイヤフォンの音量を上げてしまいがちですが、長時間大きな音を聴き続けるのは耳によくありません。
このイヤフォンで聴くと、普段よりも数段ボリュームを下げてもはっきりと聞き取ることができます。
価格は37,800円(税・送料込)とそれなりですが、この1年間の活躍振りを考えると、むしろお買い得な気がします。
音楽はもちろん、語学学習・ニュース・動画など、言葉やセリフをしっかりと聴きたいコンテンツを移動中に楽しむ方にお勧めします。