【レビュー】ボーズの本気が感じられる上質・コンパクトなBluetoothスピーカー『BOSE SoundLink Mini』

Bose SoundLink Mini

BOSEが7月に発売したBluetooth対応のワイヤレススピーカー『BOSE SoundLink Mini』を購入、1ヶ月余り使用してみました。

バッテリーを内蔵したコンパクトなBluetoothスピーカーは既に市場に溢れており、このタイミングでの発売は「後発」といえるかもしれません。

しかしながら実際にこの製品を試してみると、市場への投入が遅れた分、BOSEが音質やデザインの完成度を高めることに時間を費やしたということを実感できます。

注:筆者はBOSEのファンであるため、以下のインプレッションは偏っている可能性があることを予めご了承ください。

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パッケージの内容は、スピーカー本体・充電用クレードル・ACアダプターの3つのみ。

ケースはオプション(別売)となります。

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久し振りにBOSEの本気を感じたスピーカー

本体の外装は、つなぎ目の無いアルミ板を採用。

表面には指紋が残らない梨地処理が施され、金属の質感と相まって高級感があります。

アルミが描く緩やかなカーブは、60年代・70年代のアメリカ製品のようなどこかレトロな雰囲気が漂います。

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サイズは180 x 51 x 59 (ミリ)で、500mlのペットボトル程度の大きさ。

重さは655(グラム)で、中身の詰まったずしりとした感触です。

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サイズの比較のために、iPhone 5と並べてみたのがこちら。

奥行きはiPhone 5の横幅とほぼ同じです。

さすがにポケットに入れるには大きいと感じますが、バッグに入れて持ち歩くのであれば問題ないサイズです。

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内蔵バッテリーの充電は、付属のACアダプターで行います。

BOSEのACアダプターは意味不明なほど大きい場合が多々ありますが、このモデルには携帯性をウリにしているだけあり、プラグが折畳み式のコンパクトなものが付属しています。

バッテリーでの連続使用時間は約7時間。一般的な用途では十分な容量といえます。

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ACアダプターを本体に直接指すこともできますが、付属のクレードルを使うと置くだけで充電ができ便利です。

また、常にフル充電の状態に保てるので、出掛ける際に充電切れだったという失敗も起きません。

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側面に2つある穴は、上がAUX用の入力端子、下が本体に直接充電する際のジャックです。

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Bluetoothデバイスは6台までペアリングが可能。

音楽の再生だけに特化し、この種のスピーカーが必ずといってよいほど対応しているハンズフリーフォン機能は搭載されていません。

Bluetoothによる接続は、ある程度の音質を持ったスピーカーになると音質の劣化が目立つのが宿命なのですが、この製品はそれが不思議と気になりません。

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そしてこのスピーカーの最大の特徴は、サイズからは到底想像できないほど低音が豊かだということ。

公式サイトによると、パッシブラジエーターを向かい合わせに配置した新設計「デュアル・オポージング・パッシブラジエーター」により、不要な振動を抑えながら、深みのある重低音再生を可能にした、とあります。

言葉よりも、動画による解説のほうが分りやすいかもしれません。

 

このジャンルのパイオニア「Jawbone JAMBOX」との比較

コンパクトでパワフルなBluetoothスピーカーというジャンルを語る上で、やはり外すことができないのが『Jawbone JAMBOX』です。

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小さなボディに似合わない音量、斬新なデザイン・先進的な機能など、発売から2年以上経った今でも十分魅力的なスピーカーといえます。

しかしながら、この2台を聴き比べてみるとその差は歴然。

JAMBOXはワイヤレスによる音質の劣化が目立ち、また音量を上げると本体の振動による「ビビリ」が気になります。低音に関しては言わずもがな。BOSEの圧倒的な豊かさにはかないません。

価格を比較すると、定価ベースで約3,000円、実売ベースで7,000円の差がありますが、音楽を楽しむという用途に絞れば、BOSEを選んだほうが間違いないでしょう。

 

BOSEのワイヤレス・スピーカーとの比較

これまでに購入したSoundLinkシリーズと比較してみました。

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SoundLink Air』はAirPlay(Wi-Fi)による接続、『SoundLink Mobile』はBluetoothでの接続となります。

「Air」は、SouldDockシリーズで鍛えられたデザインに、音質の劣化がないAirPlay接続を搭載した製品で、サイズからくる余裕のある音量・音の再現性など、頭ひとつ抜き出ている印象。

一方、Bluetooth接続の「Mobile」と「Mini」は、サイズこそ違うものの、同じ「パッシブラジエター」技術を採用していることもあり、性格がよく似ています。

おそらく横に並べて聴き比べない限りわからないほど、「Mini」の健闘振りが目立ち、もはや8,000円以上高い「Mobile」の存在意義が無いようにも思われます。

 

アルミを使ったことにより、主にプラスチックが使われている他のスピーカーに比べて高級感があり、所有する喜びも味わえます。

各部の詳細な画像は、下のスライドでどうぞ(タップまたはマウスオーバーでコントローラが表示されます)。

スライドショーには JavaScript が必要です。

競合他社の2〜4倍もする22,890円(税込)と強気な設定ながら、実際に聞いてみると「お買い得」に感じてしまうほど、満足度の高いスピーカーだと思います。

コンパクトなワイヤレススピーカーをお探しの方は、検討してみる価値がある製品だと思います。


後継モデルが発売されました。