アップル、iPadとiPodシリーズを大幅値上げ〜アベノミクスによる円安を反映

アップルが、iPadおよびiPodシリーズの国内価格を改訂。円安の影響により、軒並み大幅な値上げが行われています。

アップル製品の国内価格は、米国での価格に、俗に「アップルレート」と呼ばれる独自の為替レートをかけて算出されているとされています。

「アップルレート」は、製品群による若干の違いがあるものの、通常は製品の発売時の為替レートが反映されています。

今回の価格改訂は、昨日何の前触れもなく登場したiPod touchのエントリーモデルの発売直後に行われ、昨年末からの急激な円安を反映したものと考えられます。

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下は、iPadおよびiPod touchの改定前後の価格をまとめたものです(単位円、税込)。

改定前のアップルレートは、概ね1ドルあたり83円前後で設定されていましたが、改定後は1ドル100円前後となっているようです。

iPad Retina
ディスプレイモデル
改定前 改定後 上げ幅
Wi-Fi 16GB 42,800 49,800 +7,000
Wi-Fi 32GB 50,800 59,800 +9,000
Wi-Fi 64GB 58,800 69,800 +11,000
Wi-Fi 128GB 66,800 79,800 +13,000
Cellular 16GB 53,800 63,800 +10,000
Cellular 32GB 61,800 73,800 +12,000
Cellular 64GB 69,800 83,900 +14,100
Cellular 128GB 77,800 93,800 +16,000
iPad mini 改定前 改定後 上げ幅
Wi-Fi 16GB 28,800 32,800 +4,000
Wi-Fi 32GB 36,800 42,800 +6,000
Wi-Fi 64GB 44,800 52,800 +8,000
Cellular 16GB 39,800 46,800 +7,000
Cellular 32GB 47,800 56,800 +9,000
Cellular 64GB 55,800 66,800 +11,000
iPad 2 改定前 改定後 上げ幅
Wi-Fi 16GB 34,800 39,800 +5,000
3G 16GB 45,800 53,800 +8,000
iPod touch 改定前 改定後 上げ幅
Wi-Fi 32GB 24,800 29,800 +7,000
Wi-Fi 64GB 33,800 39,800 +6,000

いわゆる「アベノミクス」による円安は、輸出関連企業の業績を改善だけでなく、輸入品の値上げとも表裏一体であることが改めて実感されます。

また過去には、同じくドルベースで価格が設定されているApp Storeでも、為替市場の変化を反映した価格改定を行ったことがあります。

iOSデバイスユーザーとしては、値上げの影響はハードウェアに留まらず、将来的にはアプリにも及ぶことを覚悟しておいたほうがよいかもしれません。

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