グーグル、空撮から合成した3Dマップ技術を発表〜iOSデバイスにも対応

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米グーグルが、マップサービス関連の新技術を紹介するメディア向けイベントを開催。3DマップのiOSデバイス対応などを発表しています。

The Next Dimension of Google maps」と題されたこのイベントでは、これまでのGoogleによる地図サービスに関する経緯の解説から始まり、

  • 地図サービスの社会貢献の例
  • 携帯デバイス向けのオフラインマップ
  • ストリートビューの技術革新
  • 空撮による3Dマップ技術

などを発表しています(文末に動画があります)。

タイトルの「Next Dimension (つぎの次元)」から予想されたとおり、今回の発表の目玉はなんといっても、近くリリースされる3Dマップの技術に他なりません。

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これまでにも建物の立体モデルや画像などから合成(継ぎ接ぎ)した3Dマップは存在していましたが、新しいアプローチでは実際に飛行機を飛ばして上空から空撮。

都市に住んでいる人は、もう屋上だからといって油断することはできなくなります。

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航空機により都市部を走査線のようにスキャンし、データから3次元のモデルを作るという、大掛かりかつ高度な手法を採用。

これにより、理論的には大きなビルに限らずスキャンしたもの全てが3D化されるようです。

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実際のデモとなると、なぜか自社製「Android」のタブレットではなくiPadが登場。

来週開催されるWWDCで「iOS 6」に独自の3Dマップを発表する、と噂されているアップルを牽制していると見るのは深読みのし過ぎでしょうか。

iOSデバイス向けにはGoogle Earthに実装される予定としていますが、デモの途中で落ちてしまったりしているので、公開までにはまだ時間がかかるかもしれません。

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約50分の渡る今回のプレゼンテーションでは、マップデータ収集のための技術革新も触れられており、地図に興味のある人はかなり楽しめる内容です。

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アップルは昨年8月に3Dマップ技術を持つC3 Technologyを買収しており、「iOS 6」に独自の3Dマップを発表するとの情報も流れています。

WWDCを数日後に控えたこのタイミングでの3Dマップの発表は、単なる偶然ではなさそうです。

発表のフルプレゼンテーションは下の動画をどうぞ(iPadのデモは44:00あたりから)。