米Consumer Report(コンシューマー・レポート)が、「A9」チップの製造メーカーによる違いに関する実験結果を公開しています。
iPhone 6s・6s Plus(+)に搭載されている「A9」チップは、韓国のサムスン製と台湾のTSMC製の2種類があり、バッテリー性能における差の有無が話題となっています。
この議論に終止符を打つべく、非営利の消費者団体・米Consumer Unionが運営するConsumer Report(CR)が、実験結果を掲載しています。
実験は全て、デバイスのOS・通信キャリア・各種設定などを一致させ、条件を揃えて行ったとのこと。
携帯通信のテストでは、電波暗室の中で携帯基地局のエミュレータを使い、バッテリーが無くなるまで一定の出力で電波を出す実験を実施。
2つのメーカーによる違いは2%以内だったとのこと。
また別のテストでは、人気の高い20のWebサイトを順番にロードし続け、バックグラウンドで音楽をループ再生する、というもの。
同様に電池がなくなるまでの時間を計測したところ、1%未満の違いしか認められなかった、としています。
また、本体の温度の差も1%未満だったとのこと。
この実験結果から、サムスン製とTSMC製について「no appreciable differences (はっきりとした違いは無い=ほぼ変わらない)」とCRは結論付けています。
CRによる実験は、これまでWeb等に掲載されたものより施設や機器および手法も本格的で、より信頼できる内容といえます。
一方で、2種類のA9の違いは「継続した高負荷」で顕著になるとされており、今回のテストにそれが含まれていないため、やや不完全な印象も受けます。
CRは、洗剤から自動まで幅広い製品の評価を行う非営利の団体で、広告を掲載しない、(自動車含む)テスト対象全て自前で購入するなど、公平性が高いことで消費者からの信頼を得ています。
いずれにせよ、かつての「Antennagete」や「Bendgate」などの騒動も、CRの実験結果によって鎮静化に向かったという経緯があり、今回もこれをきっかけに収束するかもしれません。
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