iPhone 5sの指紋認証「Touch ID」が、コピーした指紋で破られたことをお伝えしましたが、その詳細な手順を解説した動画が公開されていました。
動画は、ハッキングに成功したドイツのグループ・Chaos Computer Club(CCC)のStarbug氏らによるもので、偽指紋を作る全工程が収められています。
まずはターゲットとなる指紋の採取から。
動画では、iPhoneの画面に付いた指紋を、スキャナーで読み込んでいます。
読み取った指紋を拡大し、白と黒を反転、かつ左右を反転させます。
左右を反転させるのは、後の工程でこの画像から「型」を取るため。
画像をトレーシングペーパーに実物大で印刷。
プリント基板などで使われているのと同じ手法で型を作ります。
印刷した指紋と感光基板を露光装置へとセット。
現像およびエッチングを経て、指紋の型が完成。
カーボンのスプレー(?)を吹きかけて、その上に木工用ボンドを流し込みます。
固まったらボンドを剥がして出来上がり。
実際の動画がこちら。
作業工程の後に、Touch IDでのテストも行っています。
この動画により、Starbug氏は以前お伝えした懸賞金を手にしたとのこと。
話しだけ聞くと簡単そうですが、手順をよくみると実はそれなりの設備と手間が必要で、ちょっと試してみるという訳にはいかないようです。
もっとも、将来的により簡単な方法が開発される可能性は十分考えられます。