App Storeに登録されているアプリが20,000本を超え、「アタリショックの再来」を指摘する声も聞かれます。
確かに「一発芸」的なアプリで簡単に儲けようとしている例も多くみられますが、本当に素晴らしいアプリを生み出す開発者と、よいものを選んで支持していくユーザーが、そういったアプリを排除していくと思っています。
そういった意味で、今日紹介する『Zen Bound®
』は、ビジュアル・サウンド・UI・質感の全てにおいて、これまでに無いと言ってよいほどの高いレベルで実現した、開発者・ユーザー必見のアプリです。
動物や箱のような3Dのオブジェを回転させ、ロープで縛りあげていくという一風変わったコンセプトですが、みためから連想するような怪しいアプリではありません。
このアプリの雰囲気を文章で伝えるのは難しいので、まずは動画をごらんください。
開発は以前、『SPiN』で紹介したSecret Exit。BGMにもこだわっているので、ヘッドフォンの着用が推奨されています。
オブジェは、動物をモチーフにした「Reflection」(25個)、幾何学的な形をした「Challenge」(30個)、の2つのカテゴリー(Tree)に分かれています。
Treeにぶら下がる札をタップしてオブジェを選択します。
宙に浮かんだ3Dオブジェには、一本のロープが釘で留められています。オブジェを回転させてロープを巻き付けていくと、その周辺がペイントされていきます。このペイントで全体を塗りつくすのが(本来の)目的となります。
画面をフリックすると、画面に対して直角方向に回転、2本の指を使うと水平方向に回転します。説明するとややこしいですが、触ってみればすぐに分かります。
またiPhone・iPod touchの本体を傾けるとロープのを引く方向を360°変えることができます。
使えるロープの長さは限られており、その範囲内でなるべく多くの表面をペイントしていきます。最低限必要な範囲をペイントするとチャイムが鳴り、もう一本ある釘が光ります。この釘をロープで触れるとレベルが終了します。
ペイントした範囲によって3段階に評価され、木にその数の花が咲きます。
「Reflection」のTreeは動物をモチーフにしたオブジェで構成されています。
Treeを上るにつれてオブジェは複雑になっていきます。細いものや凹凸が沢山あるものほど縛るのが難しくなります。
「Challenge」は幾何学的な立体を巻いていきます。オブジェの質感、ロープがズレて弾かれる時の「ビーン!」という効果音まで実にリアルに作られています。
こちらもレベルが上がるにつれて複雑になっていきます。時間制限は無いので、マイペースで巻き付けていきましょう。
アプリを購入すると、ゲームプレイ中に流れるクオリティの高いサウンドトラック(全11曲!!)をダウンロードすることができます。
より短いロープで100%ペイントする、ということを目標にしてもよいですし、より美しい巻き方を求めて工夫する、という遊び方もできます。ゲーム、アート、癒しなど、いろいろな面があり、どんどん引き込まれていく不思議な魅力があります。
「iPhone・iPod touchのアプリでここまでできる」というレベルを引き上げたといっても過言ではない、「★★★★★+★」(星6個)に値する作品ではないでしょうか。
タイトル | Zen Bound® |
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カテゴリ | App Store > ゲーム | ||
開発 | Secret Exit Ltd. | ||
対応機種 | iPhone・iPod touch | ||
価格 | 600 円 | レーティング | ★★★★★ |