Appleのサイトで基調講演の全編を収録した動画が公開されていることをお伝えしましが、104分と映画並みの長さのため、5分以内で概要を把握できるよう、スナップショットでハイライトにまとめてみました。
WWDC 2008 Keynote のハイライト
拍手喝采のなか、Moscone West 内に設けられた会場にSteve Jobs が登場。
WWDCの参加者は過去最高の52,000人。チケットは完売。
iPhone は、Mac、Music(iTunes)に続き、Appleのビジネス3本目の柱に。
まずは次期ファームウェア「iPhone 2.0」の説明から。
iPhone SDK は3月6日の発表以来、250,000ものダウンロードを記録。25,000人が有料のデベロッパープログラムにサインアップ。現在はそのうち4,000人が参加。
「iPhone 2.0」の特徴は、大きく分けて「Enterprise」「SDK」「New Features」の3つ。
「Enterprise」では、MS Exchange との連携を強化。メール・コンタクト・カレンダーのプッシュ。Exchangeサーバーの自動認識、グローバルアドレス検索、遠隔消去、に対応。
企業向けにVPNをはじめとするセキュリティ機能に対応。
フォーチュン500社の内35%と主要な教育機関がベータプログラムに参加。
ウォルトディズニー、US Army、他によるベータプログラムに対するフィードバック。”ラップトップの機能をスマートフォンのサイズに”
Scott Forstall がSDKの新しい機能を説明。
iPhone OS のAPI のレイヤーについて。Core OS レイヤーはMac OS X とソースコードレベルで同一。
ツールについての解説。このあたりは既に発表されている内容のおさらい。
「Interface Builder」を使ったアプリ開発のクイック・デモ。
SDKに対するフィードバックの紹介。”iPhoneは、Windows, Mac OS X に続く、第3のメジャーなプラットフォームだ。”- New York Times
3月のイベントでもデモをした、SEGAの「Super Monkey Balls」。ステージを110に増やし「App Store」のリリースと同時に$9.99で販売予定。
8千4百万のユーザーを持つという「eBay」によるアプリのデモ。これも無料で配布予定。
「TypePad」によるモバイルブログのデモ。無料。
「Associated Press」のデモ。動画ニュースにも対応。
PANGEAによるパズルとレースゲームのデモ。それぞれ$9.99。
UKに住む開発者が余暇を利用しひとりで作ったバーチャル楽器アプリ「Band」のデモ。全てのデモの中で一番盛り上がった印象。
メジャーリーグの情報サイト「MLB..com」のアプリ。リアルタイムでスコアの情報を提供。リアルタイム(ゲーム後ではなく)のビデオハイライトに対応。
MODALITYの医学生向け学習アプリのデモ。この他にも12本のアプリのリリース予定。
MIMVISTA の医療機関向け画像処理アプリ。CTとPETスキャンのブレンディングなどをデモ。
Digital Legends Entertainment による、開発開始後わずか2週間という3Dゲームのデモ。9月に発売の予定。
バッテリ・パフォーマンスの浪費となるバックグラウンド・プロセスに代わる”Push Notification Service“。このサービスを使い、サーバー側から、アプリケーションにメッセージをプッシュできる。
再び Steve が登場。iPhone 2.0 の新機能について説明。1つ目は、”Contact Search”。
iWork ドキュメント、MS Office ドキュメントのサポート。
バルク削除・移動に対応。メール等、一度に複数削除・移動が可能に。
画像をライブラリに保存可能に。
関数電卓の追加。iPhone・iPod touch を傾けると通常の電卓が関数電卓に切り替わる。
ペアレンタル・コントロール機能の追加。YouTube、iTunesへの制限が可能。
日本語で携帯の文字入力方式を追加。
中国語は手書き入力にも対応。アップルの力の入れようが伺える。
iPhone ユーザは無料でアップデート。iPod touch は、今年1月のアップデートに引き続き有料($9.95)
「App Store」について。
アプリの開発者が価格の70%を受取る。クレジットカードやホスティング費用は無し。FairPlay DRMでアプリを保護。
アプリのサイズが10MB以下の場合は、携帯データ・Wi-Fi・iTunesのどれでもダウンロードが可能。それ以上は、Wi-Fi・iTunes経由に制限される。
企業向けの新しいアプリの配布方法。登録したiPhoneでのみ動作するアプリをイントラネットで配布可能に。
第3のアプリ配布方法、”Ad hoc”。100人まで小規模なグループ内でのみ使えるアプリ。
Phil Schiller が”.Mac”に代わるサービス”MobileMe”を解説。キャッチフレーズは、”Exchange for the rest of us”(Exchange ユーザ以外のためのExchange)
Exhangeと同様に、メール、コンタクト、カレンダーのプッシュ機能が使えるサービス。
Exchangeサーバーの代わりに、「MobileMe」がサービスを提供。Mac, PC, iPhone 同期または更新のプッシュを提供する。
Macでは、Mail, iCal, Address Book に対応。
PCはMS Outlook に対応。
これらのアプリケーションだけでなく、Webベースの新しいツールを開発。ブラウザを搭載するほぼ全てのプラットフォームに対応。
Webインターフェイスのアドレスは、”me.com“
MobileMeのWebインターフェイスをデモンストレーション。メール・コンタクト・カレンダー・写真など一通り揃える。
MobileMe のサービスは20GBのオンラインストレージが付いて年間$99(10,500円)。
約1年前にiPhone はリリースされ、これまでに600万台を販売。
背面はフルプラスチック。エッジが薄いデザインに。
3GとEDGEのロード時間の比較。21秒と59秒。約2.8倍の速さ。Wi-Fi にも匹敵する速度。
同じ3G対応のNokia N95、Treo 750との比較。iPhone 3G が36%高速。
電力消費の多い3Gへの対策として、バッテリを改良。300時間の待受け、5時間の3G通話、24時間の音楽再生、など。
iPhone 3G は、従来のWi-Fi, 携帯の基地局からの擬似GPSに加え、ハードウェアのGPSを搭載。
iPhone 3G は、70カ国で販売予定。
価格は8GBモデルが$199。16GBモデルは$299。
日本を含む22カ国で7月11日に発売。
全編を収録した動画は以下のリンクからどうぞ。
【WWDC 2008 Keynote】 (収録時間 1:44:12)