iOS向けのアプリ『GNSS View』を使うと、準天頂衛星「みちびき」の位置を確認することができます。
準天頂衛星システム(QZSS)は、日本の準天頂(ほぼ真上)でGPSの信号を補完・補強する衛星で、山間部やビルの谷間などでの位置情報の精度向上が期待されています。
すでにお伝えしたとおり、このQZSSの信号に、iPhone 7・iPhone 7 Plus・Apple Watch Series 2が対応していることが判明しました。
QZSSの衛星は、非対称の8の字軌道を描きながら、日本の上空に約8時間とどまります。
システムが完成する2019年には、4機の衛星が交代で日本の上空を24時間カバーする予定になっていますが、現時点ではみちびき (QZS-1)のみの運用で、1日のうち8時間程度しか真上にきません。
今回紹介するアプリ『GNSS View』を利用すると、みちびきが日本の上空にあるかどうかを確認できます。
アプリを起動したら、「Position Radar」をタップします。
デフォルトでは、GPSをはじめとするポジショニング衛星が全て表示されているので、「Select Satelite」をタップして絞り込みます。
「Select Satellite」の画面で、「QZSS (準天頂衛星)」をオンにし、「GPS」「GLONASS」などはオフにします。
QZSSの下のオプションは、現在運用しているみちびき(QZS-1)を表示する「at present」をオンにします。
「193」と表示される衛星が「みちびき」。
同心円は仰角(水平線から仰ぎ見た角度)を表し、一番小さい円が75°以上の準天頂(ほぼ真上)となります。
画面下のスライダーを左右に動かすと、時間の経過によるみちびきの動き(8の字)を確認できます。
このアプリを使えば、ビルの谷間などで威力を発揮する、「みちびき」が真上に来ているタイミングが確認できます。
iPhoneの位置情報は、GPSだけではなく、携帯電波を使ったA-GPSや、Wi-Fiのベーステーションによる位置情報を併用しているため、実際に「みちびき」による精度の向上が体感できるかどうかは検証してみる必要がありそうです。
とはいえ、iPhone 7/7 PlusおよびApple Watch Series 2のユーザーで、みちびきの位置が気になる方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
GNSS View
ナビゲーション:4.2 MB
価格:無料
開発:NEC Corporation