【レビュー】スマホと連携するスタイリッシュな気象センサー『Netatmo ウェザーステーション』

アプリに対応している気象センサー『Netatmo ウェザーステーション』を購入、試してみました。

このデバイスは、屋内用と屋外用の2つのワイヤレス・モジュールで構成され、それぞれに内蔵されたセンサーで気象データを記録。

iPhoneとAndroidはアプリから、Mac・PCはWebサイトから、集めたデータを閲覧することができます。

海外ではワイヤレスセンサーを利用したウェザーステーションが一般に普及していますが、スマートフォンと連携するのはこの製品が初のようです。

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2つのモジュールはいずれもアルミ製の円筒形をしており、左の小さい方が屋外用、右の大きい方が屋内用です。

屋内用と屋外用では測定できる項目が異なります:

  • 屋内モジュール
    • 気温
    • 湿度
    • 気圧
    • CO2濃度
    • 騒音
  • 屋外モジュール
    • 気温
    • 湿度

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付属品は次のとおり。

  • 屋内モジュールへの給電につかうUSB-ACアダプタ
  • コンセプトのアダプタ
  • USB-microUSBケーブル
  • 単4乾電池 x 2
  • 屋外モジュール固定用のベルト・ネジ

「Made for iPhone・iPod・iPad」の認証を得ており、国内販売に向けて当然ながら技適も取得済み。

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アプリを使って簡単セットアップ

いずれのモジュールにもディスプレイは搭載されておらず、セットアップはアプリから行います。

まずは屋内用モジュールに電源を接続します。

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あとはアプリのセットアップ手順に従い操作をしていきます。

セットアップ時のみBluetoothで接続をし、その後はWi-Fiを使ってデータのやり取りを行う仕組み。

なぜか、Bluetoothで接続するステップで先に進めなくなりましたが、「設定」から手動で接続してあげたところ、無事セットアップを完了できました。

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屋外モジュールは、底の部分のスクリューを回して中身を出してバッテリーを入れます。

このモジュールは防水仕様ではないため、置き場所には注意が必要です。

もっとも、正確に測定するには直射日光が当たらず風通しのよいことが必須で、そもそも雨が当たるような場所は置くべきではないかもしれません。

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連携アプリでいつでもどこでもモニタリング

屋内モジュールのステータス用LED(窓)を除くとディスプレイ類はなく、センサーが集めたデータはWi-Fiを経由してクラウドへと保存されます。

データの閲覧は、スマートフォンからは無料で公開されているアプリ、PCからはWebブラウザでアクセスします。

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下はアプリのサマリー画面。

画面上には屋外、下には屋内のデータをまとめて表示します。

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こちらは詳細画面。

本体を横にすると、それぞれの項目のグラフをみることができます。

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データは自動で継続的に収集・蓄積されていきますが、屋内モジュールの上部に触れると、オンデマンドで計測を行えます。

同時に、室内の空気の状態をLEDの色で表示してくれるので、確認だけをしたい場合はわざわざアプリを開く必要がありません。

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換気のタイミングをお知らせ

室内の空気の汚れというとホコリやニオイを連想しますが、実はCO2(二酸化炭素)の濃度も重要な項目とされているようです。

室内モジュールにCO2を計測するセンサーがあり、室内の濃度をチェックすることができます。

実際にモジュールに息をかけると、値が一気に上がることを確認できます。

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CO2濃度は普段あまり意識することがありませんが、閉め切った部屋に人間(またはペット)がいると徐々に上昇していきます。

基準については諸説あるものの、3,500ppmを超えると、頭痛・めまい・吐き気など、体に影響が出るといわれています。

ちなみに、外気は400ppm程度ですが、筆者の家でも1,500ppm程度まではすぐに達することが分りました。

netatmoには、予め設定した値になるとプッシュ通知で連絡してくれるモニタリング機能があるので、換気のタイミングを逃す心配がありません。

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台風の接近も記録

先日、台風26号が日本列島に接近しましたが、その模様をnetatmoの気圧センサーがハッキリと捉えていました。

データによると、設置してある千葉県千葉市に最も近づいたのは午前7時30分前後。

その時の気圧は977.5mba(=hPa)で、一般的な台風の中心気圧と変わらない値を記録していました。

台風の情報はニュース等で入手した方が確実ですが、気圧の変化で体調に影響が出るひとは、グラフでチェックしていると体調管理に役立つかもしれません。

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購入前は、気温と湿度がわかれば十分と思っていましたが、気圧やCO2濃度、騒音の情報をグラフでみていると、なかなか面白い発見があることが分りました。

また、一般的な温湿計とは異なり、どこにいてもデータを観たり通知を受けることができるので、離れて暮らす高齢者や、留守番しているペットの環境をモニタリングする用途にも使えそうです。

デザインもスッキリとしていて、それほど場所を占有しないため、置き場所にも困らないと思います。

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価格は19,800円(税込)とやや高価ですが、クラウド対応の「マイ百葉箱」を持てると思えばむしろ安価といえるかもしれません。