本書『ジョブズとアップル奇蹟の軌跡』は、スティーブ・ジョブズ氏とアップルが歩んだまるで奇蹟のような道のりを、グラフィックかつ美しい装丁でまとめたムック本です。

発行はジョブズ氏が亡くなる前の2011年8月で、そのためサブタイトルにも「1976〜20XX」とあります。

彼の死をうけて急遽あつらえた追悼特集的なものではなく、内容・デザインともに時間をかけて制作されたことが感じられる、クオリティの一冊です。

写真では大きさが伝わりにくいため、比較としてiPad 2と重ねてみました。

歴代モデルの画像を使った年表などのデザイン性の高いページが多く、この大きさが必要だったのかもしれません。

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本書は、コンピュータの世界を変えたアップルの歴史を、そのプロダクトとジョブズ氏自身の数々のドラマとともに綴ったものです。

アップルとジョブズ氏の歩んだ道のりを、「勃興の時代」「脱皮の時代」「奇蹟の時代」の3つのパートに分け、全8章で振り返っています。

【目次】

  • 【第Ⅰ章】 AppleII 1976~
    • 2人の若者が成し遂げた桁違いのアメリカンドリーム
  • 【第Ⅱ章】Macintosh 1984~
    • パーソナルコンピュータ全盛時代ここにはじまる
  • 【第Ⅲ章】NeXT 1985 ~
    • 追放と受難、そして復活、ジョブズ最大の試練の時
  • 【第Ⅳ章】iMac 1996 ~
    • アップルの危機を救ったのはデザインパワーであった
  • 【第Ⅴ章】Mac OS X 2001 ~
    • 新生Macの心臓部として蘇ったNeXT
  • 【第Ⅵ章】iPod 2001 ~
    • 音楽の無法地帯から世界最大の音楽ストアが誕生した
  • 【第Ⅶ章】iPhone 2007 ~
    • 「電話を再発明した」とジョブズは言った
  • 【第Ⅷ章】iPad 2010 ~
    • 魔法のようなタブレットの快進撃

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ジョブズ氏の伝記とはちがい、あくまでアップル(+NeXT)の歴史と製品を中心に、ジョブス氏の挿話が綴られているといった印象です。

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歴代のMacの画像も多く、旧来からのアップル・ファンは、自らのMac歴と重ねて、読み進めることができると思います。

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アップル、ジョブズ氏が起こした革命のひとつであるiPod。

思わず、引き出しの奥から引退したiPodを引っぱり出して眺めたくなります。

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アップルの歴史は必ずしも光り輝くものばかりではなく、経営の迷走や失敗に終わったプロジェクトもあります。

その失敗があってこそ今のアップルがある、という一面も垣間みることができます。

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アップルの歴史を改めて学びたい人にとっても適していますが、やはり人生の多くの時間をアップル製品と共に過ごしたひとほど、感慨深く読むことができるのではないでしょうか。

アップルの物語はこれからも続きますが、大きな区切り迎えた今、その歴史を振り返り、資料として保存しておくのに最適な一冊だと思います。