恵方巻きを食べる際に、iPhoneの電子コンパスを使って正しい方位を確認する方法を紹介します。
節分に食べる恵方巻きは、その年の恵方(縁起の良い方角)を向いて食べるとご利益があるとされています。
「恵方巻き 2023年」などで検索すると「南南東」などと出てきますが、iPhoneやApple Watchのコンパスで確認する前に注意しておきたいことがあります。
「南南東」ではなく正しくは「丙(ひのえ)」
今年の恵方「南南東」は、iPhoneのコンパスで何度にあたるのでしょうか。
Wikipediaによると、恵方とは陰陽道でその年の福徳を司る神「歳徳神」がいる方位のことで、2023年は「丙(ひのえ)」にあたり、方向も24方位の「丙(ひのえ)」になります。
「丙」は北から東へ11番目となるので、360 ÷ 24 x 11 で 「165°」が正しい方向であるとのこと。
「南南東(157.5)」と正しい「丙 (165°)」とでは、7.5°の違いが出ることになります。
あまり使われない24方位よりも、16方位( 南南東など)に置き換えた方が分りやすいのですが、「南南東やや右」まで書いた方が親切ですね。
「磁北」と「真北」
「南南東」=「丙 (165°)」であることがわかったので、iPhoneのコンパスで「165°」でよさそうですが、さらに注意する点があります。
iPhoneの電子コンパスには、「真北(しんぼく)」という設定項目があり、オンとオフでは4°〜10°程度の差が生じます。
これは「地磁気」を計測しているコンパスが指す北(磁北)が、場所によって地図上の北(真北)とズレ(偏角)が生じることによるものです。
下は国土地理院が5年毎に発表している国内の偏角の分布図。
最新の偏角図によるとコンパスの指す方角は、沖縄で約5°、北海道で約9°。東京では約7°ずれていることになります。
iPhoneの電子コンパスには、磁北ではなく真北を使用し、ずれを補正するオプションがあります。
「設定」>「コンパス」>「真北を使用」
デフォルトでは「オフ」になっているので「オン」にしアプリをを終了。
再度コンパスを起動して、「165°」に設定すれば正しい恵方を指してくれます。
恵方に「磁北」と「真北」のどちらを採用すべきか確かなソースは見つかりませんでしたが、地磁気(=住んでいる場所)によって神様がいる方向が変わるのも変な気がするので、「真北」を使ったほうが無難な気がします。
そもそも、恵方巻きを食べる方向をそこまで厳密にする必要はないものの、せっかくなので間違った方向でご利益を逃すことがないようにしたいものです。