AppleとGoogleが、新型肺炎の感染拡大への対策として、スマートフォンのBluetoothを使った濃厚接触の可能性を検出する技術で協力することを発表しました(Apple、Google)。
この技術については今後詳細が明らかになるはずですが、ハイライトは以下のとおり:
- スマホのBluetoothを利用
- APIおよびOSレベルの2段階で実装
- ユーザーのプライバシーを保護
- 参加はオプトイン方式
- GPSによる位置情報記録ではない
- 30億人の接触を追跡
- 5月中旬よりリリース
この技術は、Bluetoothによって接近したスマホの情報(15分毎に変わるデジタルキー)を相互に記録。感染が確認された場合、過去14日間に接近したスマホに対して接触の可能性を通知する、という仕組みのようです。
位置情報(GPS)を使った追跡ではなく、端末間の接近を利用していること。また、暗号化やオプトイン方式(ユーザーによる許諾が必要)により、プライバシーを犠牲にすることなく濃厚接触者の追跡が可能になります。
リリースは2段階で行われ、5月中旬にアプリによる実装(要ダウンロード)を行い、次のステップでOSに組み込まれるとのこと。
AppleとGoogleのスマートフォン向けOS(iOSおよびAndroid)の世界シェアは、2020年3月時点で合計約99.2%もあります。
日頃はライバルとしてシェアを奪い合う両社が協力することにより、ほぼ全てのスマートフォン(ユーザーすると約30億人)が接触者の検出に貢献できることになります。
移動の制限・治療・薬の開発などの努力が続けられているものの、この目に見えな小さな敵との戦いで劣勢を強いられています。
この技術が感染拡大防止の切り札、いや人類による反撃の狼煙となるかもしれません。
とはいえ実装には日数を要すため、このニュースによって過度に安心することなく、それぞれが可能な限り外出せず、接触を減らす努力を続けることが肝要と思われます。