iFixitが、発売されたばかりの「AirPods (第2世代)」の分解レポートを公開しました。
恒例行事となっている分解レポート・シリーズは、内部構造を明らかにすることで、目に見えない部分での進化を探るのが目的です。
また、修理のし易さを評価・指標化することで、消費者の「修理をする権利」を守ると同時に、製品の寿命を伸ばすことで環境への負担を減らす、という狙いもあります。
ワイヤレス充電の追加をはじめ進化をとげた新AirPodsですが、基本的なデザイン・構造は分解のプロ(?)であるiFixitをも手こずらせた初代からほぼ変わってないようです。
イヤピースは強固に接着され、カッターで無理やり切断するほかないようです。
さらに内部の接着材を溶かすため、アルコールのお風呂に入浴させます。
バッテリーが内蔵されている筒状の部分は剥がせないので、横から切り開くしかないようです。
やっと取り出した内部がこちら。赤い線で囲った部分が新しい「H1チップ」とのこと。
ケースの分解もかなり手強く、万力(?)で変形させて隙間を作ってこじ開けます。
バッテリーの容量は1.52Whで初代と同じ。
ケース内部のロジックボードにはコーティングが施されており、初代よりも防水性が高くなっている可能性があります。
ワイヤレス充電用のコイルもケースに張り付いており、剥がすのが難しいそうです。
ヒンジの改良やボードの防水など、製品の耐久性は向上しているものの、修理のし易さには改善が見られないとのこと。
よって初代に引き続き、修理のしやすさの評価は10段階中「0 (ゼロ)」という厳しい結果に。
レポートのサマリーには、「New Features, Still Disposable (新しい機能、引き続き使い捨て)」とあります。
筆者の初代AirPodsは、バッテリーの劣化で10分程度しか使えなくなったため暇を出すことにしました。
2年間以上も便利に使えたので十分元は取れたと思うのですが、バッテリーさえ交換できたらもっと使えるのに、とちょっと勿体ない気もしています。
Appleは環境に対する意識の高い会社なので、AirPodsのバッテリー交換サービス(有料でもよいので)を提供してくれないかな、と思う次第です。
分解の詳細なレポートはiFixitのサイトをどうぞ。