スマホやタブレットの充電はもちろん、バッテリーが上がった車のエンジンも始動できるという『RAVPower カージャンプスターター 12,000mAh』を購入してみました。
JAFの統計によると、救援要請の理由で最も多いのは「バッテリー上がり」で、実に全体の3分の1を占めるそうです。
また、バッテリー上がりというと充電池の性能が落ちる冬期が連想されますが、エアコンによってバッテリーに負担がかかる夏場もトラブルが多いとのこと。
この製品は、万一バッテリーが上がった際に、電流を供給してエンジンを始動させる機能がついた、大容量のモバイルバッテリーです。
取っ手の付いた比較的しっかりとしたケースが付属しており、次のアイテムが入っています。
- バッテリー本体
- シガーソケット充電器
- AC充電器
- USBケーブル
- 12Vジャンパーケーブル
- 取扱説明書
バッテリーの大きさの比較として、iPhone 6を乗せてみました。
同容量のモバイルバッテリーの2個分くらいの大きさでしょうか。
本体のボタンを長押しするとLEDライトが点灯します。
その後ボタンを押す度に、「SOS」・「点滅」のモードに切り替わります。
端子類は側面に並んでいます。
左から、バッテリー残量のインジケーター、1A出力端子、2A出力端子、15V入力端子、エンジン始動用の出力端子、となります。
内蔵バッテリーの充電は、通常のUSB(5V) ではなく、付属している15Vの充電器を使用します。
AC(コンセント)とシガーソケットの2種類があり、家でも車内でも充電することが可能。
車内で充電しているところ。
インジケーターは4段階のLED表示で、エンジンの始動には最低でも25%(1つのLEDが点灯)が必要となります。
メーカーによると、フル充電しておけば6カ月後でもエンジンの始動が可能とのこと。
付属しているジャンパーケーブル。
一般的なジャンパーケーブルは、2台の車を接続するため結構な長さがありますが、このケーブルはバッテリーのプラスとマイナスを接続するだけなのでこれで十分です。
赤(プラス)と黒(マイナス)の長さが異なるのは、クランプが触れてショートするのを防ぐため。
赤のケーブルの途中には、安全用のヒューズが内蔵されています。
ジャンパーケーブルの端子は、「ENGINE START」というカバーの下にあります。
プラスとマイナスを逆に接続するととても危険なので、逆に挿さらない形状になっています。
万一バッテリーが上がったときは、下のようにジャンパーケーブルをバッテリーに接続します。
赤いケーブルをバッテリーのプラスに、黒いケーブルはマイナスに接続(マニュアルの日本語訳が逆なので注意)。
これでキーを回す(またはエンジンボタンを押す)と、セルモーターが回ってエンジンが始動するはずです。
うまく回ってくれたら最寄りのディーラーやカーショップまで走り、バッテリーをチェックしてもらいましょう。
万一の際に本当に役に立つのか試してみました。
下のようにカーバッテリーのマイナス端子を外し、このモバイルバッテリーだけでセルモーターを回してみます。
2.4Lのガソリンエンジンですが、問題なく始動することできました。
【注】バッテリーの端子を外すと、車種によってはECU(車載コンピューター)が初期化され、再学習するまでアイドリングが不安定になるなどの問題が起きる可能性があります。この製品はバッテリーの端子を外さずに使用してください。
購入時のアマゾンでの価格は6,599円(税込)。
容量が12,000mAhあり、モバイルバッテリーとしても利用できますが、万一に備えて車に載せておいた方がよさそうです。
JAFの会員になっている、または任意保険にロードサービスが付帯しているという人には、あまりメリットがない製品かもしれません。
携帯の電波が繋がらない山中や、救援が困難または時間を要するような場所に行く方は、持っておくと安心ではないでしょうか。