今夜(9月19日)にもリリースされる予定の「iOS 6」は、新しい機能を追加すると同時に、便利な機能が使えなくなる可能性があり、アップデートは慎重に行ったほうがよさそうです。
「iOS 6」は、約1年振りとなるiOSのメジャーアップデートで、200以上の機能を追加すると発表されています。
公式に発表されている主な新機能・変更点としては、
- Facebookの統合
- 新マップ・アプリとサービス
- Siriの拡張
- iCouldの強化
- ユーザーインタフェイスの刷新
- 携帯ネットワークでのFaceTime
- Passbook
などがあります。
この中で最も注目され、そして心配されるのが、アップルが独自に開発・提供を始めるマップサービスです。
既に海外のサイトや国内の掲示板などでも取り上げられていますが、これまでグーグルが提供していたiOS純正のマップ・アプリに比べかなり情報が少ないとされ、実用に耐えない可能性があります。
iOS 6はリリースされていないものの、今朝から国内メディアで各社が掲載しているIPhone 5の実機レポートからも、
- “… 残念ながら、まだ日本ではいまひとつ使い勝手がよくない …”
- “… 一番残念なのは、電車の乗り換えによるルート案内ができない …”
- “… 地図の情報自体が古いようで、2012年4月に開通した「新東名高速道路」も載っていない状態 …”
- “… 日本のユーザーにとって使いにくいのは、交差点情報や鉄道路線、駅の情報が乏しいこと …”
など、その発展途上ぶりを伺うことができます。
ふだん何気なく利用しているマップ・アプリですが、いざ使えなくなると困るひとも多数出てくるのではないでしょうか。
外出が多いひと、とくに仕事で外回りをするユーザーにとっては致命的な欠陥となりかねません。
iOSは基本的にダウングレード(旧バージョンへ戻すこと)ができないため、iOS 6に上げてから後悔しても後の祭り、という事態に陥る可能性もあります。
頼みの綱はグーグルがApple Storeにマップ・アプリを公開してくれることで、おそらく既に開発は既に終了しアップルの承認を待っている状態ではないでしょうか。
アップルも自社のマップがある意味未完成であることを自覚しているはずで、それにより「iPhone 5」の評判まで落とすことは避けたいでしょうから、グーグル製マップ・アプリの審査を滞り無く進めると思われます。
iOSのアップデートは新機能だけでなく、パフォーマンスの向上やセキュリティホールの修正などを含むため、公開されたら早急に適用するのが原則です。
しかしながら今回は、Google製マップ・アプリがリリースされるか、周囲の反応を確かめてからアップデートすることをお勧めします。
リリース当初は荒削りでも、その後着実に完成度を上げていくのがアップルの素晴らしいところであり、今後のアップデートに期待したいと思います。