透明感のある音楽と幻想的なイラストにより新しい世界観で作品を絵本化『音楽絵本・銀河鉄道の夜』

12/07/2011

童話作家・詩人の宮沢賢治氏の代表作のひとつに、未定稿のまま遺された童話「銀河鉄道の夜」があります。

貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って夜空の旅をする美しくも悲しい物語を、子供の頃にお読みになった方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介する『音楽絵本・銀河鉄道の夜
』は、繊細で透明感のある音楽と幻想的なイラストで、「銀河鉄道の夜」の世界をより深く綴ったiPad用の絵本アプリです。

アプリを起動すると、サウンドアーティスト・Moskitoo氏によるトイトロニカな音楽が流れます。

横にスワイプするか、左右下にある矢印のアイコンをタップすると、ページを進めることができます。

物語には、デザイナーの西念武志氏が本アプリのために一年の歳月をかけて描いたという、幻想的なイラストが添えられています。

画面下部の機関車のアイコンをタップすると画面が切り替わり、中央の楕円の中にあるイラストをスワイプして、任意の章から作品を読むことも可能です。

「銀河鉄道の夜」は、多様な解釈を生み出す物語ですが、本アプリは、新しい世界観で作品を絵本化したものといえるのではないでしょうか。

すでに何度も作品をお読みになっている方も、これまでとはまた異なるものを感じるかもしれません。

開発元によると、iPhone版も近日リリースを予定しているということで、こちらも楽しみにしたいところです。