アップルが、iPhone 4S向けに「iOS 5.0.1」の新しいビルド「9A406」を公開しています。[source: MacRumors ]
ビルドとは、コンパイルし生成された実行可能なソフトウェアのセットを指し、iOSではバージョンとは別に5桁の文字列が割当られています。
iOSのビルドナンバーは、
「設定」>「一般」>「情報」>「バージョン」
で確認することができ、2011年11月11日に公開された「5.0.1」のビルドは「9A405」となっているはずです。
今回の新ビルド「9A406」のリリースは、ユーザーへのアップデートの通知を行わず、バージョンを「5.0.1」に据え置いたまま公開するという珍しいもので、手動でiPhone 4Sを復元した場合にのみに適用されます。
MacRumorsによると、アップルがiPhone 4S向けにSIMカード認識に関するサポートドキュメントを公開していることから、このビルドは、
- 「SIMカードが挿入されていません」というメッセージがでる
- 携帯ネットワーク圏内で「圏外」と表示される
など、一部のiPhone 4Sユーザーに発生しているとされるSIMカードの認識に関する問題に対処することが目的のようです。
問題が一部のユーザーに限定されているため、全ユーザーに適用される一般的なOSのアップデートではなく、問題のあったユーザーに対してのみ、復元によって新ビルドのインストールを促すという方法を採用したと考えられます。
よって問題が発生していないユーザーは、インストールすることによるメリットがない可能性が高く、この新ビルドを急いでインストールせず、年明けの公開が予想されている「iOS 5.1」を待つだけでよいと思われます。