1948年にノーベル文学賞を受賞したT. S. エリオット氏の代表作に、長編詩「荒地(原題 : The Waste Land)」があります。
第一次世界大戦後の不安を描きだした難解な詩で、20世紀モダニズム詩の金字塔と評されています。
今回ご紹介する『The Waste Land
』は、その「荒地」をiPad用にアプリ化したものです。
単なる電子書籍ではなく、作品を読み解くためのビデオ解説などを多数収録しています。
まずは、開発元の紹介ビデオをご覧ください。
「Poem」を選択すると、テキストを表示します。
「荒地」は、有名な「四月は残酷極まる月(原文 : April is the cruellest month)」で始まる、5部構成の長編詩です。
いちばん上のタイトル部分をタップして、好きなところから読めます。
また、ツールバー右から2番目のアイコンをタップしてナビゲーションバーを表示し、サムネールを見ながらスクロールし、テキストを任意の箇所に進めることもできます。
ルーペのアイコンをタップし、テキストの検索も可能。
もともと800行超あった「荒地」の草稿に、友人でもあったエズラ・バウンド氏が大胆な編集をおこない、現在の形になったことはよく知られています。
本アプリには草稿も収録されており、どのような編集がおこなわれたか知ることができます。
ツールバー中央の書類のアイコンをタップすると、表示中のテキストの草稿を表示します。
また、ホーム画面から「Manuscript」を選択しても見ることができます。
iPadを横方向に回転すると、作品の左側に詳細な注釈を表示します。
エリオット氏自身のほか、俳優であり詩人でもあるヴィゴ・モーテンセン氏、女優のフィオナ・ショウ女史等による朗読も収録しており、聞き比べてみてもおもしろいでしょう。
朗読にシンクロしてテキストがスクロールします。
中でも、フィオナ・ショウ女史による朗読劇は圧巻です。
画面を左右にスワイプすると、早送り/巻き戻しでき、iPadを縦方向に回転すると、画面下部にテキストを表示し、動画とシンクロしてスクロールします。
そのほか、専門家