ソフトバンクモバイルが、携帯電話の基地局倍増やフェムトセルの無料配布などを含む、エリア改善計画を発表しています。[source: SoftBank]
ソフトバンクモバイルは国内の携帯電話大手3社の中でも、電波が入りにくいまたは圏外となるエリアが広いとの声が多く、今回発表された計画によって改善されることが期待されます。
計画の内容は次のとおり:
- 基地局倍増
- 自宅用基地局(フェムトセル)無料提供
- 店舗・企業用基地局(フェムトセル)無料提供
- 店舗・企業用Wi-Fiルーター提供
ビルの屋上や鉄塔などに設置される一般的な基地局は、カバーするエリアが広い一方で、設備費・建設費がかさみむため、エリアの改善に膨大な資金を必要とします。
今回発表された計画では、その基地局を2010年度に倍増することが盛り込まれ、他社に比べてとくに電波が入りにくい郊外での改善が見込まれます。
また、電波の入りにくい家庭や店舗・企業などに向け、超小型の基地局「フェムトセル(femtcell)」を無料で配布し、都市部に点在する圏外スポットや地下の店舗などでの利用を改善します。
「フェムト」は、ナノの100万分の一、ピコの千分の一を指す接頭辞で、「フェムトセル」が現在地下などで使われている「ナノセル」「ピコセル」といった小型の基地局をよりもさらに小さいことを意味します。
「フェムトセル」は、ブロードバンド回線と電源を接続するだけで基地局として動作し、半径数十mの範囲で携帯電話の利用が可能になります。
家庭・店舗・企業用のフェムトセルは5月10日(月)より受付を開始。ブロードバンドが無い場合は、ADSL回線(アナログ電話回線が必要)も併せて無料で提供するそうです。
店舗・企業向に対しては、Wi-Fiルーターの無料提供も同時に開始するとしています。
iPhoneユーザーの不満の一つがソフトバンクモバイルのエリアの狭さであり、同時に他社製携帯電話からiPhoneに乗り換える際の障壁にもなってきた経緯があります。
この改善計画が進めば、またひとつ「iPhoneにしない理由」が消えることになりそうです。