アップルが公開している「iPad」のプロモーション動画の中で、ブラウザのFlashのプラグインが動作しているシーンが登場しているようです。[source: 9to5Mac]
FlashはAdobe Systemsが各種ブラウザ向けに提供しているプラグインで、動画やゲーム等のリッチなコンテンツの再生を可能するものです。
iPhone・iPod touch上のブラウザ「Mobile Safari」はリリース当初よりプラグインに対応しておらず、Flashのコンテンツを再生することができず、アップルとAdobeとの軋轢も噂されています。
同じOSをベースとした「iPad」も、Flashには対応していないと考えられ、スティーブ・ジョブスによるデモの中でも、Flashの部分にブロックが表示されています。
しかしながら、9to5Macの記事が、アップルのサイト現在も公開されている公式プロモ動画の中で、Flashが表示されているシーンが登場することを指摘しています。
問題のシーンは、動画の開始から2分11秒に登場するNew York Timesの旅行セクションを閲覧している部分です。
下は同じページをMacのサファリで表示したものです。Flashの部分が分かるように、「ClickToFlash」というツールを利用しています。
プロモーションの動画は画像を埋め込むことは十分考えられますが、NYTのサイトから広告を除くといった注意を払っているにも関わらず、Flashというセンシティブ部分を忘れてしまうのは不自然にも思えます。
つまり、少なくともアップル社内では、iPad上でFlashが動作していた可能性がゼロではないことになります。
しかしながら、iPad用の開発に対応したiPhone SDKのシミュレータはFlashに対応しておらず、これまでの経緯を踏まえるとiPhone同様に非対応となる公算が大きいことは変わりません。
こちらのアンケート(途中経過)のコメントみても、Flashが載っていないことへの不満は多く見受けられます。
iPhoneに端を発したFlashの問題はiPadへと広がり、今後も注目される話題となりそうです。