アマゾンで予約して発売を楽しみにしていた『iPhone情報整理術
』がやっと到着。週末にじっくりと読むことができたので、レビュー をしたいと思います。
この本は、副題に「あなたを情報”強者”に変える57の活用法」とあるとおり、iPhoneを使いこなして情報を味方につけるための活用例を解説した本です。
iPhoneを買ったばかりの方には多少ハードルが高いと思われる内容ですが、一歩踏み込んでもっと便利に使いたい、仕事の効率を上げたい、と思うユーザー全てにとって有用なヒントが満載されています。
一部カメラや外出先での利用に触れているものの、iPod touchユーザーも対象読者に含まれています。
本書は、ブログ『Lifehacking.jp』を運営する堀氏と、『ハックス』シリーズの著作やブログ『ライフハックス心理学』の運営でしられる佐々木氏の共著。仕事や日常生活を今よりも便利にすることを提案している方々なので、良い意味で”とても濃い本”でもあります。
目次の中から、私自身が面白いと思った活用法を抜粋すると、
- iPhoneでつくるクラウド・オフィス
- 名刺やカードの情報はiPhonenに任せる
- ネットワーク・ストレージでiPhoneの容量を100ギガバイトにする
- 裁断機とScanSnapで紙資源をすべてPDF化する
- Good Readerで大容量のPDFを楽に読む
- iPhoneでゼロストレス仕事術
- OmniFocusでGTDのワークフローをマスターする
- Remember The Milkで高速タスク管理を実現する
- Toodledoでタスクを立体的に捉えなおす
- GmailのToDoリストで職場に着く前から仕事をスタートさせる
- iPhoneユビキタス手帳術
- Evernoteでユビキタス・キャプチャー
- 80対20の法則で最重要人物をおさえたアドレス帳をつくる
- iPhoneと漏れスキン手帳で全方位からアイデアを捉える
- Hipster PDAでiPhoneの死角を埋める
- iPhoneでウェブを持ち歩く
- どんなにたくさんのブログを購読していても破綻しない3層式RSS整理法
- 1Passwordでパスワード管理を楽にする
- 出先でのiPhone活用術
- プレゼンファイルをムービーにしていつでもアピールできるようにしておく
- 人生に近道をつくるiPhoneライフハック術
- Audibleで通勤時間を英会話教室に変える
- 無理なく早起きできる理想の睡眠サイクルをiPhoneで作り出す
などがあります。
最初の章「iPhoneで作るクラウド・オフィス」では、いかに情報をデジタル化し、そしてそれらをiPhoneに入れることで、いつでもどこでも情報にアクセスできる環境を作るかという方法が解説されています。
裁断機やドキュメント・スキャナーが登場したりと、はじめからかなり大掛かりな設備投資の話が出てきますが、筆者がそれを実践していることと、読込んだデータの整理法や活用するためのアプリも紹介されているので、紙情報の整理が追いつかなくなっている人には参考になるはずです。
「iPhoneでゼロストレス仕事術」の章は、数あるToDo系アプリの中から、自分にあったものを探しだすのに役立つと思います。
GTD(Getting Things Done)は、やるべきこと・やらなければならないことをシステムに預けて頭を空っぽにすることで、”忘れないようにする”というストレスから解放され、より仕事に集中することができるという考えです。
iPhoneを使ったGTDの実践方法が解説されているので、興味はあったけれど導入したことはなかった、という人にはピッタリの内容かもしれません。
読んでいて感じたのは、かなり多くのアプリ・サービスを試した上で執筆されている、ということです。
ひとつのアプリや方法に慣れてしまうと、とかく公平な評価がしにくくなりがちですが、本書では代表的なもの複数取り上げ、解説されているところが好印象です。
また、アプリの使い方・紹介という表面的な部分ではなく、いかに日常や仕事で役立てるか、という視点で書かれています。
iPhoneについては一通り知っていると思っている方も(私を含め)、参考になる情報が多く含まれているのではないでしょうか。
製品名 | iPhone情報整理術 |
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著者 | 堀 正岳、佐々木 正悟 | ||
出版社 | 技術評論社 | ||
価格 | 1,659円(税込) |