iPhone SDKのベータ版は即リリース、正式なバージョンは6月にリリースと発表されました。
ベータ版SDKはADC(Apple Devepper Connection)メンバーよりダウンロードが可能です。(ユーザ登録が必要)
新しいフレームワーク”Cocoa Touch”
iPhone・iPod touchがOS Xをベースにしていることは知られていました。今回、アップルがこのデバイスのために用意したフレームワークが紹介されました。
iPhone・iPod touchのOSプラットフォームは4つの層から構成されています。
- Cocoa Touch – 加速度センサー、タッチセンサーイベント管理、他
- Media – 位置情報、Open AL, Open GL ES, Video再生、他
- Core Services -連絡先、SQLiteデータベースAPI、他
- Core OS – OS X カーネル、ネットワークレイヤー、パワーマネージメント、ファイルシステム、他
SDKによりこれら機能に直接アクセスするアプリケーションを開発することができるようになります。連絡先、SQLiteデータベース、位置情報、OpenGL あたりの組合わせで面白いアプリが登場するのではないでしょうか。
Xcode と “iPhone シュミレーター”
XcodeはOS X上で動き、ソースエディタ、バージョン管理、プロジェクト管理、デバッグなどを行える開発環境です。
今回アップルはXcodeをiPhoneに対応させ、”Remote Debugger”機能ではiPhone上でコードを実行しながらデバッグを行うことができます。
”Inteface-Builder”もiPhoneに対応。インターフェイスをGUIで設計できるようになっています。
注目したいのは、新しく追加された”iPhone Simulator”です。Mac上でiPhoneのAPIを再現(シュミレート)、開発したアプリケーションが動く環境のようです。
2週間で開発できる本格的なアプリ
SDKの発表に先立ちいくつかの企業には事前にキットが提供されていたようで、それぞれデモを披露したそうです。
2週間で開発したとされているので、キットの提供も2週間ほど前だったのかもしれません。 Engadget にデモの写真が掲載されています。
- Electronic Arts – Spore (ゲーム)
- Saleforce.com – SFA(営業支援ツール)の月間売上げ統計
- America Online – AIM (メッセンジャーサービス)
- Epocrates – 医薬品の成分情報データベース
- Sega – Super Monkey Ball (ゲーム)
正式なバージョンのSDKは6月にリリースされます。その頃ファームウェアv2.0をリリースし、iPhone・iPod touchから3rd Party製アプリをインストールできるようになるとのこと。
今からリリースが楽しみです。