先日のアナウンスの通り、米アップル社は日本時間の本日午前3時より”iPhone Software Roadmap”を開催、iPhoneのSDK(ソフトウェア開発キット)についての発表を行いました。
Engadget がイベント会場よりライブで詳細な情報を提供しています。(写真:Engadet より引用)
最初に取り上げられたのは、iPhoneのEnterprize(企業)内顧客をターゲットにした機能の強化です。
企業のiPhone採用を後押しする機能を多数追加
次期ソフトウェアアップデートでiPhoneに以下の機能を追加すると発表しました。
- Push email
- Push calendar
- Push contacts
- Global address list
- Remote wipe
- Cisco IPsec VPN
- Certificates and Identities
- WPA2 / 802.1x
- Enforced security Policies
- Device configuration
”Remote wipe”は、デバイスの紛失・盗難時の情報漏洩を防ぐための機能で、サーバー側(管理者側)からEchangeと同期しているiPhone内の情報を消去、ロックすることのようです。
ActiveSync と MS Exchangeに対応
アップルはマイクロソフトよりデバイスの同期を取る”Active Sync”のライセンス提供を受け、iPhoneをExchange サーバーに対応させます。
上記リスト内で”push xxx”と書かれている機能で、サーバー側の情報更新がクライアント(この場合はiPhone)へ自動的にアップデートされるというものです。
iPhoneにインストールされている、メール、連絡先、カレンダーのアプリがExchangeサーバーと同期を取り、データを更新することができるようになります。
1,000万台出荷に不可欠
昨年発表後、iPhoneは”仕事向きではない”と批評を目にすることが多くありました。
今回のExchange対応とセキュリティの強化は、アップルが本腰を入れて”企業向け”のマーケットを取りに行く構えを見せた証拠といえます。
日本国内ではスマートフォンの普及が始まったばかりといった状況ですが、訪米では既に企業向けのマーケットが確立しています。
年内にiPhoneの1000万台出荷を目指すアップルとしては、是非確保したいマーケットセグメントではないでしょうか。