恵方巻きを食べる際に、iPhoneの電子コンパスを使って正しい方位を確認する方法を紹介します。
節分に食べる恵方巻きは、その年の恵方(縁起のよい方角)を向いて食べるとご利益があるとされています。
「恵方巻き 2024年」などで検索すると「東北東」と出てきますが、iPhoneのコンパスで確認する前に注意しておきたいことがあります。
「東北東」ではなく「甲」
「東北東」であればiPhoneのコンパスで「67.5°」となりますが、調べてみると正しい方位は違うようです。
Wikipediaによると、恵方とは陰陽道でその年の福徳を司る神「歳徳神」がいる方位のことで、2024年は「甲(きのえ)」にあたるそうです。
24方位のひとつである「甲」は、北から東へ5番目となるので、360 ÷ 24 x 5 で 「75°」が正しい方向であるとのこと。
あまり使われない24方位よりも、16方位(東北東など)に置き換えた方が分りやすいのは事実ですが、「東北東やや右」まで書いた方がより正確ということになります。
「磁北」と「真北」
「東北東」ではなく「甲」であることがわかったので、iPhoneのコンパスで「75°」でよさそうですが、さらに注意する点があります。
iPhoneの電子コンパスには、「真北(しんぼく)」という設定項目があり、オンとオフでは4°〜10°程度の差が生じます。
これは「地磁気」を計測しているコンパスが指す北(磁北)が、場所によって地図上の北(真北)とズレ(偏角)が生じることによるものです。
下は国土地理院が5年毎に発表している国内の偏角の分布図。
コンパスの指す方角は、沖縄で約5°、北海道で約9°。東京では約7°ずれていることになります。
iPhoneの電子コンパスには、磁北ではなく真北を使用し、ずれを補正するオプションがあります。
「設定」>「コンパス」>「真北を使用」
デフォルトでは「オフ」になっているので「オン」にしアプリをを終了。
再度コンパスを起動して、「75°」に設定すれば正しい恵方を指してくれます。
そもそも、恵方巻きを食べる方向をそこまで厳密にする必要があるかは疑問ですが、せっかくなので間違った方向でご利益を逃すことがないようにしたいものです。
【注】恵方に磁北と真北のどちらを使うかについては諸説あるようで、信頼できるソースはみつかりませんでした。